ユーキャンの保育士講座を検討しているとき、多くの人が気になるのが「合格率は実際どのくらいなのか」という点ではないでしょうか。
しかし、ユーキャン公式サイトを調べても、合格率の数字はどこにも記載されていません。公表されているのは「合格者数」のみ。これでは、本当に合格できる講座なのかどうか、判断するのが難しいと感じる方も多いはずです。
この記事では、教育訓練給付制度の公開データや複数の独自調査をもとに、ユーキャン保育士講座の合格率を推定値として算出し、国家試験全体や他社通信講座と比較しながら解説します。あわせて、合格率を支える講座の特徴や、受講が向いている人・向いていない人についても整理しています。
受講を検討している方が、納得した状態で判断できるよう、できる限り根拠のある情報をお届けします。
- ユーキャン保育士講座の合格率が公式非公表である理由と、推定40〜44%という数値の根拠
- 保育士国家試験全体・他社通信講座との合格率の違いと、数字を正しく読み解くポイント
- 合格率のデータをもとにした、ユーキャン保育士講座が向いている人・向いていない人の特徴
ユーキャンの保育士講座の合格率は推定40〜44%|根拠データを解説
ユーキャンは保育士講座の合格率を公式に公表していません。しかし、ユーキャンの保育士講座の実績は過去10年間で約15,000人が合格しており、初学者の割合は約90%となっています。
そして、公的機関が開示している教育訓練給付制度の実績データを活用することで、合格率をある程度の精度で推定することが可能です。
厚生労働省が公開している「教育訓練給付制度 講座別の実績情報」には、各講座の受講修了者数と資格取得者数が記載されています。ユーキャン保育士講座のデータを参照すると、以下のような数値が確認できます。
| 対象期間 | 受験者数 | 合格者数 | 推定合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和2年度(前期) | 906名 | 406名 | 44.8% |
| 令和2年度(後期) | 673名 | 295名 | 43.8% |
複数期のデータを通じて、合格率はおおむね40〜44%の水準で安定していることがわかります。
また、保育士通信教育の受講経験者50名を対象に実施された独自アンケート調査(2022年1月実施)でも、ユーキャン受講生43名のうち1回目の試験で合格したのは19名(合格率44.1%)という結果が報告されています。再受験を含めた最終的な合格率は76.7%(33名合格)に達しており、複数回受験も見据えた長期サポートの効果が数字に表れています。
これらの複数のデータソースが示す数値は、いずれも40%台前半で一致しています。ユーキャン保育士講座の合格率は、推定40〜44%と考えるのが現時点では最も根拠のある見方です。
なお、この数値はあくまで推定であり、ユーキャン公式が公認した数字ではない点はご留意ください。
ユーキャンの保育士の合格率はなぜ非公表なのか
「合格率を公表していないのは、実績に自信がないからでは?」と疑問に思う方もいるかもしれません。しかし実態は異なります。ユーキャン自身がその理由を説明しており、むしろ数字の信頼性を守るための判断といえます。
ユーキャン公式は、合格率を公表しない理由としておおむね以下の説明をしています。
修了生へのアンケートに回答するのは、合格した人が中心になりやすい。不合格だった人はアンケートに回答しない傾向があるため、アンケートをもとに算出した合格率は実態より高く出てしまう。読者に誤解を与えないよう、合格者数のみを公開している。
これはアンケート調査における「回答バイアス」の問題を指しています。自己申告型のアンケートでは、成功体験を持つ人ほど積極的に回答する傾向があり、不合格者の声は集計から抜け落ちやすくなります。その結果、合格率が実態よりも大幅に高く算出されてしまうケースが生じます。
他社通信講座の中には合格率を公表しているところもありますが、その多くはアンケート回答者を母数にした数値です。たとえばキャリカレが公表している89.1%という数字も、アンケート回答者のみを対象とした集計であり、受講者全体に対する合格率ではありません。
ユーキャンはこうしたバイアスのかかった数値を公表することを避け、客観的に検証可能な「合格者数」だけを実績として公開しています。過去10年間(2014〜2023年度)の合格者数は累計15,381名にのぼり、2019年度単年では全合格者18,330名のうち1,476名がユーキャン受講生という実績があります。全合格者の約8.1%、つまりおよそ11人に1人がユーキャン受講生という計算になります。
合格率という単一の数字ではなく、こうした合格者数の絶対値を判断材料にするという姿勢は、数字の見せ方に誠実さを持つ対応といえるでしょう。
ユーキャンの保育士の合格率を国家試験・他社と比較
推定40〜44%という数字が高いのか低いのか、単体では判断しにくいものです。国家試験全体の合格率や他社通信講座と並べて比較することで、この数字の意味がより明確になります。
保育士国家試験全体の合格率との比較
保育士試験は、厚生労働省から権限を引き継いだこども家庭庁が毎年実施状況を公表しています。近年の合格率は以下の通りです。
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度(2024年度) | 58,767名 | 15,475名 | 26.3% |
| 令和5年度(2023年度) | 61,636名 | 16,949名 | 27.5% |
| 令和4年度(2022年度) | 79,378名 | 23,758名 | 29.9% |
| 令和3年度(2021年度) | 83,175名 | 23,758名 | 28.6% |
| 令和2年度(2020年度) | 68,388名 | 17,335名 | 25.3% |
直近5年間の合格率は25〜30%の範囲で推移しており、受験者全体のおよそ4人に3人が不合格になる試験です。ユーキャン受講生の推定合格率40〜44%は、国家試験全体の合格率と比較すると約1.5〜1.7倍の水準にあたります。体系的なカリキュラムと継続的なサポートによって、独学よりも合格の可能性が高まることが数字からもうかがえます。
他社通信講座との合格率比較
保育士の通信講座は複数の会社が提供しており、合格率を公表している講座もあります。主要な講座を並べると以下の通りです。
| 講座名 | 受講料(税込) | 公表合格率 | 合格率の算出方法 |
|---|---|---|---|
| ユーキャン | 64,000円 | 非公表(推定40〜44%) | 教育訓練給付制度データ・独自調査による推定 |
| 四谷学院 | 79,800円 | 77.0%(2022年度) | 修了生アンケートによる自社集計 |
| ヒューマンアカデミー | 26,500〜57,200円 | 68.9% | 修了生アンケートによる自社集計 |
| キャリカレ | 68,800円(割引後) | 89.1% | アンケート回答者のみを対象 |
| アガルート | 9,680円〜 | 非公表 | — |
| スタディング | 49,500円 | 非公表 | — |
数字だけを見ると、四谷学院の77.0%やキャリカレの89.1%はユーキャンの推定値を大きく上回っています。ただし、これらはいずれも自社アンケートの回答者を母数にした集計です。前述の通り、アンケートには合格者が回答しやすく不合格者が回答しにくいという構造的なバイアスがあり、実態よりも高い数字が出やすい点を踏まえて読む必要があります。
一方、ユーキャンの推定合格率は厚生労働省の公開データをもとにした数値であり、母数の恣意的な操作が入りにくい点で他社の公表値とは性質が異なります。合格率の数字を比較する際は、その算出方法にも目を向けることが重要です。
また、合格者数の絶対数という観点では、ユーキャンは年間約1,500名の合格者を輩出しており、これは全合格者の8〜10%に相当します。受講者数そのものの規模が大きいことも、長年にわたって選ばれ続けている理由のひとつといえます。
初学者・仕事と両立しながら学習したい人には特に向いている一方、動画講義重視の人や受講料を最優先に抑えたい人には他の選択肢も検討の余地がある
ユーキャンの保育士の合格率を支える講座の特徴
推定40〜44%という合格率は、受講者の約半数が合格していることを意味します。独学での合格率が国家試験全体の水準(25〜30%)に近いと仮定すると、ユーキャンを受講することで合格の可能性が高まる背景には、講座固有の特徴があります。
受講者の口コミや各サイトの評価を横断して整理すると、合格実績を支える要因として以下の3点が繰り返し挙げられています。
- テキストのわかりやすさ
- 法改正への迅速な対応
- 実技試験対策の充実
テキストはフルカラーで図解・イラストが豊富に使われており、保育士試験の専門用語に初めて触れる人でも理解しやすい構成になっています。複数の調査で受講者の93%が「テキストがわかりやすい」と回答しており、初学者が全体の89〜91%を占めるユーキャンの受講生層に合わせた設計といえます。
保育士試験は、児童福祉法や保育所保育指針など法令・指針の改正が試験内容に直接影響する資格です。ユーキャンでは法改正があった場合に最新情報を別紙やメールで受講生に共有する体制を整えており、独学では対応が難しい情報のアップデートをサポートしています。この点は特に仕事をしながら勉強している受講生から高く評価されており、口コミでも独学との最大の差として繰り返し言及されています。
実技試験については、その年の課題に対応した対策セットと講義動画が提供されます。筆記9科目の突破に加え、音楽・造形・言語の3分野から2分野を選択する実技試験まで一貫して対策できる点は、通信講座として評価が高いポイントです。
講座の基本情報は以下の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 標準学習期間 | 12ヶ月(実質3回分の試験までサポート) |
| 教材構成 | メインテキスト9冊・でる保育士2冊・過去問題集・実技試験対策BOOK・CD |
| 添削課題 | 全10回(科目別9回+総合1回、WEB添削対応) |
| 質問サポート | 1日3回まで |
| 受講生の属性 | 約89〜91%が初学者・8割以上が仕事と両立しながら受講 |
| 開講実績 | 30年以上 |
サポート期間が実質3回分の試験に対応している点も見逃せません。保育士試験は筆記が年2回実施されており、1回の受験で全科目合格できなくても、合格した科目は3年間有効です。複数回の受験を視野に入れながら計画的に学習を進められる設計になっています。
一方で、映像講義は実技対策が中心であり、筆記対策はテキストと添削課題が主体となる学習スタイルです。動画講義を中心に学びたい人にとっては物足りなさを感じる場合もあります。この点は次のセクションで詳しく触れます。
合格率から見たユーキャンの保育士講座の向き・不向き
推定40〜44%という合格率は、すべての受講者に同じように当てはまるわけではありません。自分の学習スタイルや状況がユーキャンの講座設計と合っているかどうかによって、合格の可能性は大きく変わります。
ユーキャン保育士をおすすめできる人
以下に当てはまる方には、ユーキャン保育士講座が特に向いています。
・保育士試験の受験が初めてで、何から手をつければよいかわからない
・仕事や育児と両立しながら、自分のペースで学習を進めたい
・法改正の情報を自分で追いかける自信がない
・テキストを読み込みながら理解を深めるスタイルが合っている
・実技試験まで含めて一つの講座でまとめて対策したい
・教育訓練給付制度を活用してコストを抑えたい
受講生の約90%が初学者であるというデータが示すように、ユーキャンは保育士試験の知識がゼロの状態からスタートする人に向けて設計されています。テキストは専門用語をかみ砕いた丁寧な解説が中心で、独学では挫折しやすいポイントを補う構成になっています。
また、仕事をしながら受講している人が8割以上を占めており、スキマ時間を活用した学習に対応できるテキスト中心の設計は、忙しい社会人にとって使い勝手がよい形式です。サポート期間が実質3回分の試験に対応しているため、1回で全科目合格できなくても焦らず取り組める点も、仕事と両立する受講生にとって安心材料になります。
合格率の観点でユーキャン保育士が向かない人
一方で、以下に当てはまる方には他の講座も検討する価値があります。
・動画講義を中心に学習を進めたい
・受講料をできるだけ抑えたい
・質問を気軽に何度でもしたい(1日3回の制限が気になる)
・ピアノなど音楽の実技対策を通信だけで完結させたい
・テキストの量が多いと学習継続が難しくなるタイプ
ユーキャンの筆記対策はテキストと添削課題が中心であり、動画講義の比重は高くありません。eラーニングや映像授業を活用して学びたい方には、ヒューマンアカデミーやスタディングのほうが学習スタイルに合う場合があります。
受講料については64,000円(税込)と、保育士通信講座の相場(3〜5万円)と比較するとやや高めの設定です。教育訓練給付制度を利用すれば実質負担を47,200円程度まで抑えられますが、制度の利用条件(雇用保険の加入期間など)を満たさない場合は割引が受けられません。費用を最優先にする場合は、アガルートのように受講料が1万円以下の講座も選択肢に入ります。
また、音楽の実技試験(ピアノ等)については、通信講座のみでの対策には限界があるという口コミが複数見られます。楽器の経験がない方は、別途対策を検討する必要がある点は把握しておいてください。
ユーキャンの保育士の合格率に関するよくある質問
ここでは、ユーキャン保育士講座を検討する方からよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめます。
ユーキャン保育士講座の値段・費用は?
ユーキャン保育士講座の受講料は64,000円(税込・送料込)です。一括払いのほか、分割払いにも対応しています。
また、ユーキャン保育士講座は厚生労働省が指定する一般教育訓練給付制度の対象講座です。雇用保険の被保険者期間が一定条件を満たしている場合、受講料の20%(上限10万円)がハローワークから支給されます。この制度を利用すると、実質負担額は以下の通りになります。
| 支払い方法 | 金額 |
|---|---|
| 通常受講料 | 64,000円(税込) |
| 教育訓練給付制度適用後の実質負担 | 約51,200円 |
教育訓練給付制度の利用には、受講開始前にハローワークで手続きが必要です。利用条件や申請方法は最寄りのハローワークまたは厚生労働省の公式サイトで確認してください。
ユーキャン保育士のテキストは難しい?
ユーキャン保育士講座のテキストは、保育士試験の初学者でも理解しやすいよう設計されています。フルカラーで図解・イラストが豊富に使われており、専門用語は平易な言葉でかみ砕いて解説されています。
複数の調査で受講者の93%が「テキストがわかりやすい」と回答しており、受講生の約9割が初学者であることを踏まえると、難易度の設定は初心者向けに最適化されているといえます。
教材の構成は以下の通りです。
- メインテキスト:9冊(試験9科目に対応)
- でる保育士:2冊(頻出問題の重点対策)
- 過去問題集:1冊
- 実技試験対策BOOK・CD:各1点
一方で、テキストの総量が多いことへの指摘も口コミで見られます。9冊のメインテキストに副教材が加わる構成は、学習の全体像がつかみにくいと感じる方や、途中でモチベーションを維持しにくくなる方にとっては負担になる場合があります。学習計画を立てて取り組むことが、挫折を防ぐうえで重要になります。
ユーキャン保育士の口コミ・評判は?
受講者の口コミを複数のサイトにわたって確認すると、高評価・低評価のパターンはおおむね共通しています。
高評価として多く挙げられている点は以下の3つです。
・テキストがフルカラーで読みやすく、初学者でも理解しやすい
・法改正の情報が別紙やメールで届くため、最新情報への対応が不要
・実技試験対策のセットと動画がその年の課題に対応しており、安心して準備できる
一方、低評価として挙げられている点は以下の4つです。
- 受講料64,000円は他の通信講座と比較するとやや高い
- 質問サポートが1日3回までに制限されている
- 筆記対策の動画講義が少なく、テキスト中心の学習になる
- 教材の量が多く、学習ペースを保つのが難しい場合がある
総合的な満足度については、受講経験者を対象にした独自調査で86%(大変満足14%・満足72.1%)という結果が報告されています。受講を検討する際は、自分の学習スタイルや目的と照らし合わせたうえで判断することをおすすめします。
まとめ|ユーキャン保育士講座の合格率と活用ポイント
この記事で解説した内容を整理します。
・ユーキャン保育士講座の合格率は公式非公表だが、教育訓練給付制度の公開データや独自調査をもとに推定40〜44%と見られる
・この数値は保育士国家試験全体の合格率(25〜30%)と比較して約1.5〜1.7倍の水準にあたる
・他社が公表している合格率はアンケート回答者を母数にした自社集計であり、バイアスが含まれる可能性がある。ユーキャンが合格率を非公表にしているのは、数字の信頼性を守るための判断といえる
・合格実績を支える要因として、わかりやすいテキスト・法改正への迅速対応・実技試験対策の充実が口コミで繰り返し評価されている
・初学者・仕事と両立しながら学習したい人には特に向いている一方、動画講義重視の人や受講料を最優先に抑えたい人には他の選択肢も検討の余地がある
保育士試験は筆記9科目に加えて実技試験もある、準備の範囲が広い国家資格です。独学での合格が難しくない試験ではありませんが、体系的なカリキュラムとサポート体制が整った通信講座を活用することで、合格の可能性を高めることができます。
ユーキャン保育士講座は30年以上の開講実績を持ち、過去10年間で15,381名の合格者を輩出しています。講座選びに迷っている方は、まず公式サイトで最新の講座内容や受講料を確認したうえで、自分の学習スタイルや目的と照らし合わせて判断してみてください。
